――なにより言葉を必要としてるヒトに
ちゃんと言葉を届けられなかったのが悔やまれて仕方ありません。
今更に。殊更に。

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凍えそうなほどに寒い夜だから考えられることがある。
痺れていうことのきかない体を懐かしみながら
何も見えないから目を閉じて乾いた風の音を聞いている。
誰も振り向かない道端で夢を見てる。

冬の誰もいない深夜の電話ボックス。
震える手とおさまらない緊張に包まれているいつかの僕がいる。
今でも受話器に耳を当てれば知らないどこかにつながりそうで怖いんだ。
未知との遭遇を期待してワクワクもしているんだ。
そして、もしアノコにつながったらゴメンナサイと謝ろう。
アイツにつながったらフザケルナと怒鳴ってやろう。
キミにつながったらスキデスと伝えるんだ。